子どもに食を伝えるうえで必ず読ませるべき一冊【いのちをいただく】

おすすめの本

食事の際にいただきますと、声に出していますか?

【命】をいただく、 食べ物に対する感謝 を表す言葉はとても美しいですね。当たり前に言っていた言葉でしたが、一冊の本がその当たり前に対して考えるきっかけを与えてくれました。

これから紹介する「いのちをいただく」という本はすぐに読めます。どれぐらいすぐか、と言うと子供に対して音読してあげても10分程で終わります。(※後半の生産者紹介などを除く)内容は考え続けるべきテーマ、食と命に関するものです。

本の紹介の前に

この本は、子宝相談(子供を望まれる方の相談)に尽力されている取引先を訪問した際、乳腺炎と食べ物の話をしている時に紹介いただきました。

取引先のご婦人は、「妊活よりも子供が産まれてからのことの方が大変だ、特に授乳時期に食べ物に気を付けないと乳腺炎になり、炎症による熱や痛みで大変なことになる。」という経験談を教えて下さいました。

「私が通っていた時はお肉を食べさせてもらえなかったね〜」

ご婦人が妊娠当時に通っていた助産院での話となり、質の良いお乳と乳腺炎予防の為、 食に関する指導 が非常に厳しかった事を教えていただきました。※もちろん厳しいところは今も厳しい

取引先のご婦人が「私が子供を産んだ助産院の先生が書かれてたとてもいい本ですよ」と見せてくれたのがこの本です。

助産院も食事も命に関わる

助産院はお母さんと生まれてくる赤ちゃんの 命に関わる場所 です。生まれてきた時に真っ赤だから赤ちゃんと言われていますが、白ちゃんもいるということはあまり知られていません。先日助産師の方とお話したところ、現場では胎脂のたくさんついた赤ちゃんや鳴き声に元気のない赤ちゃんなどを白ちゃんと呼ぶことがあるそうです。

私の妻は病院で出産しました。退院前の病院食ではケーキが出されました。お?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。脂肪分の多い食べ物は乳腺炎を起こすリスクがあり、食指導がなされる助産院ではまず提供されません。病院出産が当たり前、助産院がマイノリティの時世では教えられる機会が少なくなっているようです。

そんな生まれてくる命に関わる助産師さんが書かれたのは、食事を突き詰めた命を奪う側の話でした。少し怖い言葉に聞こえますが、本当は怖くはないのです。意識していないかも知れませんが日々の食事の中で私達は他の生き物の命をいただいていますが気付いていますか。命をいただいている、と言われてもなかなかイメージしにくいブラックボックス化している…そんな現代社会の課題を提起しています。

命を代わりに奪ってもらう

命を奪う側の人として登場するのはとさつ場で働くお父さんです。耳慣れない職種かもしれませんが、我々が普段食生活において得る肉は全て家畜を殺して得ています。スーパーで陳列された肉を買う時、死んで血にまみれた四つ足の動物を直接見ることは絶対にありません。パックに詰められたお肉を”おいしそう”と、選ぶのが普通ですよね。

「お肉は(もしくはお野菜は)どこにあるの?」と子供たちに聞くと、スーパーと答えることが多いと聞きます。意識できない原因は 命のやり取りの現場 にベールががかかっているからです。食べ物を大事にできないのもここに通じているのではないでしょうか。

どう育ったのか知っていますか?

猟友会などに入っていれば別かもしれませんが、家畜を自分で絞めて解体する経験をされたことのある方はほとんどいないのではないでしょうか。

結論から言うと肉、野菜共に育てている現場を一般消費者はほとんど見ることがなくなっているのです。日本では何故か、国産と言う表記をするだけで品質が良いという不思議な思い込みがあります。勿論高品質のものが多いことは事実ですが、商品の育成過程・製造過程 を我々は知ることができません。

とさつ場で働くお父さんの元へ、少女と祖父が家族の様に育った牛を商品として送り届ける場面があります。この物語で最も考えさせられる場面です。全ての生産物には作り手が存在しているという事、込めた思いなどがあるという事、様々なバックグラウンドがあるという事です。牛肉を食べるとき、どのような思いで農家の方に育てられてきたのかなど、なかなか思いを馳せることはありません。

最後に

子どもに食を伝えるうえで必ず読ませたいと思う、と書きましたが 大人が意識しないと子どもには伝えることができません。

物語調で書かれたとさつ場で働くお父さんの仕事と心の葛藤の後、後半の生産者紹介があるのですが、ここは是非大人に読んでほしいです。衣食住がお金だけでつながっていると作り手の姿が見えづらくなっていることへの気付きになります。自分や家族の食事に使った材料の生産者の顔を知らない事自体、普通ではないのかもしれません。

アメリカのドキュメンタリー映画では穀物の生産現場の衝撃事実をとらえる内容のものがあります。こちらの記事にも書きましたが、果たしてアメリカだけなのか考えさせられます。

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命は食、食は命、濃厚なつながりを見せるこの2つ、ブラックボックスはあってはいけないと教えてくれる本ではないかと思います。

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