医薬業界営業マンが栄養ドリンクをあまり飲まない理由

健康

バリバリ営業するための象徴であった時代があるアレ。
特徴的な茶色い遮光瓶、腰に手を当てグイっと飲みきれるサイズは50~100㎖、特徴的なあの味、極めつけはコレを飲んだら元気になりそうな雰囲気、もうお分かりかと思いますが今回は 栄養ドリンク の話です。

30年程前、1本5000円台のモノがそれはそれは売れていたという超バブリーな時代があったそうです。(医薬業界の方々情報)そんな栄養ドリンク、「疲れたときの○○」や「ファイトー○発!」などのキャッチフレーズと共にTVCMを見る機会も多くあります。現在は安価なものが主流となりドラッグストアやスーパー、コンビニなど購入できる場所は身近に多く存在するようになっています。(※厳密には規格が異なりますが、本記事ではエナジードリンクもカテゴリに含めています)

私は学生の頃、ただただ気合を入れるために栄養ドリンクを飲みまくっていました。生物として体力が一番ある時期であるのに対し、特に疲れていたからではなく、雰囲気で多用していただけなのですが…月に10本以上は飲んでいました。しかし医薬業界営業として働く現在、飲むことはほとんどなくなりました。

インプットされたあの味

「栄養ドリンクの味」はイメージが割と固定化されているようで、グミのような食品にも”栄養ドリンク味”が発売される程周知のモノとなっています。しかしこの味、うま味成分のグルタミン酸の様に特定の成分により作り出されているわけではないのです。

成分でよく耳にするものは”タウリン”ではないでしょうか。ケインコスギさんでもお馴染み、猛禽類のマークが有名な製品でも含んでいることを強調しています。

そんなドリンクの味、実は有効成分のタウリン自体の味ではありません。効能効果がある成分に由来するものではなく、実は香料や甘味料などによって整えられイメージ付けられたものなのです。(※医薬品のタウリン粉末は白色、そして無味)

血糖値マジック

「良薬は口に苦し」という言葉、聞かれたことがあるかと思います。医薬部外品~清涼飲料水までのカテゴリの中、多くの栄養ドリンクで優先されている事、それは効果の実感ではなく飲みやすさです。この事実は製品を手に取り、裏に記載されている原材料名を見るとすぐにわかります。

高い割合で原材料名のトップに白糖などの糖類が記載されているケースが目立ちます。特にこれは低価格帯のモノで見受けられやすいです。つまり、砂糖水に近いものを飲んでいるため、血糖値の急上昇を起こしているのです。液体のため、血糖値は素早く上昇し、飲んですぐ元気が出た!と錯覚してしまうのです。

この効果は血糖値が正常化すると共に薄れていくため、栄養ドリンクを飲んだ後に反動で疲れてしまう、なんてことを経験された方もいるのではないでしょうか。

※原材料名:食品表示法では、製品を作るのに使用した原材料に占める割合の多い順に一般名称で記載することになっています。

参考: 早わかり食品表示ガイド

カフェイン増し増し?

眠気覚ましのお供カフェイン、これも栄養ドリンクに入っているケースがあります。カフェインはアデノシン受容体に結合し、神経を興奮させる作用があることが分かっています。そのため、エナジードリンクなどでは入っていないケースの方が珍しいです。

厚生労働省HPでは、健康に悪影響が生じないと推定される一日当たりの摂取許容量は設定されていませんでした。海外を含めエナジードリンクの多用により亡くなった例や出生体重の減少例などが報告されています。しかしながら、日本では現状注意に留まっているのです。

栄養ドリンクに限らず、カフェインを含有している飲料は身近な存在となっています。先のHPでは摂取許容量に関しては個人差が大きいとの記載があり、自己責任を示唆しています。どんなものでも過剰だとリスクになり得るため、くれぐれも摂りすぎには気を付けてください。

長期保存を可能にする○○が割と多い

本来長期で食品を保存するには含水率(含まれる水分量)を小さくすることが求められます。水分量を小さくすることで菌の繁殖を抑え、安全性を保つことにつながるためです。栄養価の高い液体の賞味期限が2年間など、長期保存を可能にするために、何をしているのでしょうか。

長期の保存を可能にしているモノ、それは食品添加物です。代表的な保存料として安息香酸Na(あんそくこうさんなとりうむ)が挙げられます。菌などの繁殖を抑える作用がある反面、毒性が強いことが懸念されています。ヒトが飲む清涼飲料に含まれている安息香酸Naの量は安全性の観点より、かなり低く設定されているのですがこんなデータがあります。ヒトが摂取する基準の100倍濃度で行った動物試験では実験動物が死んでしまうという報告がされていました。

元気になるためのモノに何が入っているか、少量でも考えものですね。

最後に

砂糖・カフェイン・保存料の3つの観点から否定的な意見を書いてきましたが、栄養ドリンクを全く飲まないのか、否定しているのか、と問われたら「NO」です。これらのネガティブな課題を飲む人の目線でクリアしている真面目なメーカーも存在しているためです。CMを打てるほど大きい会社ではなかったり、メジャーではないものの、良い物は確かにあります。

私自身もメーカーに勤めており、最終的に誰かの口に入るものを作っています。

【家族にも飲ませたいか、食べさせたいか】
【健康になる目的に沿ったもので作られているのか】

是非そういった観点で日常生活に溶け込んだ元気の出る栄養ドリンクを観察してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました