糖尿病について 栄養学に基づく食事の違和感

栄養

妻が妊娠糖尿病の関係で、糖尿病について勉強する機会が増えています。

学んでいる中で、一般的に行われている食事療法(医者の指導)について疑問を感じてきました。

なぜ血糖値をコントロールしなければいけないのに、血糖値を最も上昇させる炭水化物からエネルギーを摂ることに固執しているのか、という部分に対してです。

5大栄養素の確認

糖尿病は血糖値をコントロールできなくなる病気です。そのため、高くなりすぎないことを必然的に意識しなくてはなりません。現に私の妻は毎日食後血糖の測定がストレスになっています。

そんな心悩ませる血糖値ですが、その上昇要因を大まかに2つに分類できます。1つ目は間接的要因による上昇、2つ目は直接的要因による上昇です。

1つ目の間接的上昇は体の中で起こる、血糖値上昇に関わるホルモン分泌によるものです。ホルモン分泌への影響はストレスなどの関わりが強く、自分ではどうしてもコントロールができません。2つ目の直接的上昇は、食事です。食事は、血糖値を上げやすい栄養素を知ることで、実は自分でコントロールが可能です。

5大栄養素は炭水化物、タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミンがあります。この中で、食後すぐに 血糖値の上昇につながるのはダントツで炭水化物(特に糖質) です。

栄養素の摂取基準by農林水産省

この画像は農林水産省HPより引用しています。日本で生まれ育った人であれば、義務教育の中で一度は見たことがあると思います。

数年ごとに表示の仕方は更新されていますが、本質は同じ事を示しています。その本質とは 主食、副菜、主菜の順に食事で摂るべき優先度が高い という点です。

この優先度に従って主食、副菜、主菜を各栄養素に振り分けて換算してみましょう。すると、重量ごとではこのような順番になります。

  • 炭水化物
  • タンパク質
  • 脂質
  • ビタミン
  • ミネラル

この順番をとりあえず覚えておいてください。

人間の体の構成 by厚生労働省

これに対して、生物としての人間を構成する栄養素を確認してみます。例として成人男性60kgを構成する栄養素を重量比順に並べてみます。

【成人の体組成(体重60kgの場合)】

  • (水分 : 62.6%)
  • タンパク質:16.4%
  • 脂質:15.3%
  • ミネラル:5.7%
  • 糖質:1%未満

この数値の引用元は特定保健指導の実践定期指導実施者育成プログラムという参考資料です。

体を構成する栄養素において、圧倒的に炭水化物(≒糖質)が少ない ことに気付きます。食事からはたくさんの炭水化物を摂取するように指示があるのに、体にはほとんど存在しないことになります。

栄養素の摂取基準における数値と逆転が起きる理由は、エネルギー源である炭水化物が必要な量しか体内に存在しないからです。この炭水化物1%とは、主にブドウ糖の形で血液中を流れている、いわゆる血糖値そのものです。

食事からの炭水化物摂取に比例して、一時的に血液中の糖分は上昇します。その後、インスリンというホルモンの働きによって下がり、一部は肝臓に蓄えられて、残りは脂肪に形を変えて体たくわえられるのです。

脂肪について

脂肪は食べ物から摂っても、一度消化作用によって脂肪酸とグリセリンに分解された後、吸収されます。そのため、直接脂肪になることはありません。

炭水化物から得た 糖質は、多すぎると脂肪として体に貯蔵 されることになります。つまり必要以上に摂ると太る、ということです。これは脂肪も同じく該当します。

貯蔵している脂肪をエネルギーに変える時は、ブドウ糖がエネルギーに変わる途中の物質に転換されてから利用されるため、必ずブドウ糖に戻るわけではありません。ただし、ブドウ糖が体にたくさんある状態ですと、そちらが優先的に利用されることになってしまいます。

外部からの栄養摂取でブドウ糖がまったくなく、脂肪だけだったら優先的に使われるはずです。もしくは体の脂肪が先に使われて、外から摂取したものが後から脂肪に置き換わります。

血糖値を上げないエネルギー

炭水化物は、血糖値を上げたうえで、肝臓へ一部ブドウ糖として貯蔵、残りは脂肪への変換されることが分かりました。

この脂肪はダイエットにおいてかなり邪険にされがちですが、実は優秀なエネルギー源であることが分かっています。炭水化物の持つエネルギーは約4kcal/gに対して、脂肪は約9kcal/gと倍以上あります。加えて 摂取しても糖質を含まないため、血糖値を直接上昇させません。

これを踏まえて厚生労働省の糖尿病における食事療法を見ると、炭水化物(糖質)からエネルギーの半分以上を摂取するようにという指導に違和感を覚えます。

食事からのエネルギー摂取を炭水化物メインにしなくても良いのではという違和感に対して、ある医者の著書がその答えに言及していました。

疑問の解消とエネルギー源

政府の提示している人間の体組成と、食事の栄養素における摂取基準のギャップに対して、ベターな解決案となったのは、以前紹介したことのある「炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学」という本です。

この本は、炭水化物を制限してタンパク質や脂質へと、エネルギー源を代替することによってダイエットに成功した著者の体験談から始まります。この方法は彼の患者へも応用されて、糖尿病で血糖値を気にしていた方の改善につながった例も紹介されています。

厚生労働省のような行政による指導ではありませんが、私自身この炭水化物制限を妻と行ったことでその効果を体感しています。

体組成の栄養素を軸に食事療法を考えていく と、答えは正解に近いと思えます。思えますと書いたのは、薬や医療でも100%の適合率はないからです。

しかし、薬を使う前に毎日必須となる食事を変得ることで健康に戻るのであれば、非常に建設的な方法ではないでしょうか。

さいごに

たま家では、妻が妊娠糖尿病と診断されてから4ヵ月、血糖値測定(食後2時間)で基準値の120mg/dlを超えたのは片手に収まります。それも、全て外食をしたときだけです。

かなり優秀な成績を収めていると若干誇らしくもあります。

食事を気を付けることが病気の根治につながるかもしれない、そんな気付きとなりました。

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